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2010年08月28日

リセットなんて絶対にあり得ない

 つい先日、裁判所に破産を申請した社長とコメダ珈琲で会いました。
 この場合の「つい先日」は、「会いました」ではなく、
 「申請した」に修飾します。
 早い話、最近コケた会社の元社長ということです。

 その元社長曰く「Hiromochiさんのおかげで気分がとっても楽です」と。
 私は、なんのこっちゃ分からなかったのでその理由を訊ねたら、
 「借金で火だるまになったら破産してリセットすればいいじゃん♪」と、
 このメルマガで私が何回も言ったからだそうな。

 おいおいおいおい、私はそんなことは一言も言っとらん。
 借金で首を吊るくらいなら、
 破産という合法的な手段を取ればいいと言っただけです。
 本来なら、借りたもんを返すのは人として当たり前です。
 それに、リセットなど絶対にあり得ない。

 人を殺しても15年で刑期を終えて出所するでしょ。求刑どおり償ったら、
 それまでの過去をリセットしたことになって0からスタートできちゃうの?
 できないでしょ。
 いくら刑期をまっとうに終えたとしても、
 やった事実は一生、背負って生きて行かなければなりません。

 それはなぜか? この世が本番だからです。
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 大体、リセットとかいう安い家電が好むような言葉を使う連中は、
 何回でもやり直しがきくと思っている非常に浅はかな霊長類です。
 そんなもん絶対にきかないって。
 一度でも失敗したら終わりです。
 でも、そんなこと言ったら怖くて何もできないじゃないですか!と、
 おっしゃる方もそこら中にいるかも知れません。
 だから、成功した人が一握りしかいないんじゃないですか。

 ベンチャーでも大企業でもそう。成功した社長たちが、
 「失敗してもまた次があるさ」と信じてやったと思いますか?
 一度でも失敗したら、お・し・ま・い
 と思ってやっているに決まってるじゃないですか。
 だからこそ、打つその一手が真剣になるのです。
 リセットなんて絶対にあり得ない。

 何十年前に犯した罪でも、会社を潰した愚行でも、
 墓場まで背負って逝くのが紛れもない本当の姿です。

 今日の行いは、死ぬまで背負うつもりで取り掛かることです。

Written by Hiromichi

監修:太田彰税理士事務所
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